メールマガジン蔵前バイオ通信 第94号(2026年3月15日)をお届けします。自然エネルギーそして環境情報をご案内いたします。どうぞ、ご利用ください。現在、恒例のバイオマスセミナーを2月19日に開催しおわり、次年度に向けた活動を進めています。また、私たちの活動に興味をお持ちの方々の参加を期待しています。ホームページより連絡ください。
*******************目次 ***************************
- 活動トピックス(編集部)
- 技術情報検討会(吉川)
- アルジェ研究会(廣谷)
- 熱エネルギー研究会(進藤)
- 林業システム研究会(篠崎)
- Kシステム開発プロジェクト(米谷)
- 竹林プロジェクト(篠崎)
- ホームページによる情報発信(編集部)
1.活動トピックス(編集部)
1)恒例のバイオマスセミナーの開催(蔵前工業会主催、蔵前バイオエネルギー共催)を2026年2月19日にしました。総合テーマ:「森林資源循環型社会の形成とバイオマスの役割」として、①酒井秀夫氏 (一社)日本木質バイオマスエネルギー協会会長、東大名誉教授 題目:日本の森林の維持・育成とバイオマス利用の状況と今後の課題、②赤松伯英氏 (株)大林組 技術本部 環境・エネルギーソリューション部長 題目:「木材と森林の循環利用に向けて」です。
本件は、活動報告としてHP「2025年度 蔵前工業会「バイオマスセミナー」開催」に内容概要、および酒井先生のプレゼン資料を掲載しています。
2.技術情報検討会(吉川)
最近の洋上風力発電の動向の一例として、ドイツの洋上風力発電事業を検討しました。昨年11月、ドイツ最大級の洋上風力発電所で最初の風車が発電を開始しました。この発電所は総出力960MWで、北海沖の海岸から100km以上離れた水深約40mの海域に建設されており、64基の着床式風車で構成されています。風車には出力15MWの最新鋭機V236-15型が採用されており、ハブ高さ142m、ローター直径236mという世界最大級の規模を誇っています。
この事業は、2017年にドイツの電力会社 EnBW がゼロ補助金で落札した後、詳細設計、環境影響評価、海底調査、送電系統計画などを経て進められ、2024年5月から海上工事が始まりました。今後、風車を順次稼働させ、2026年春から夏頃に全面運転となる予定です。
北海は日本に比べて風況が良く、遠浅の海域が広がっているため、風力発電に適しています。最近の調査では、発電コストも火力発電と同等、あるいは地域によってはそれを下回るともいわれています。
一方、日本のエネルギー基本計画では、2040年までに洋上風力で3000万~4500万kWの案件形成を目標としており、今後急速な設備導入が計画されています。しかし、日本周辺は遠浅の海域が少ないため、大量導入には沖合に風車を浮かべる「浮体式」の活用が不可欠とされています。浮体式は建設コストが着床式の約2倍とされており、今後は公的支援の重要性がさらに高まると見込まれます。このように、洋上風力発電は再生可能エネルギーの主力電源化に向けた正念場を迎えているといえます。
3.アルジェ研究会(廣谷)
現在の調査項目は以下の通りです。
1)各国のEV、HV、PHV、FCVの状況、今後の推移を調べる。
2)日本の太陽光の効率変化を調べる。日本は35%の技術を持っているはず。
3)木材燃焼で電気を造るとCO2発生する。その事を考慮しなければと思うが。
4)(株)ユ-グレナの調査。
4.熱エネルギー研究会(進藤)
軽量で柔軟性のあるペロブスカイト太陽電池(PSC)と、同じく薄膜のカルコパイライト太陽電池(CIS又はCIGS)を積層したタンデム型太陽電池の研究開発・実用化が進められています。東大、産総研およびスタートアップ企業の(株)PXPは、高効率なタンデム型の次世代太陽電池の実用化を目指し、30%超の変換効率を目標としています。このタンデム型では、上層部は太陽光スペクトルの短波長吸収のPSCを、下層部は長波長を吸収するCISの組合せにより吸収波長を補完し変換効率を高めています。CIS層の上に直接PSC層を形成する技術により、軽量性と柔軟性を確保しています。ぺロブスカイト単体では耐久性が課題になっていますが、カルコパイライトは耐久性に優れており、組み合わせによるタンデム型の利点となっています。現在、PXPはタンデム型太陽電池を横浜市の自動車販売店の建物ガラス壁面に貼付け設置し実証試験を行っています。今後、タンデム型は、大面積モジュール化を図り、建物壁面、営農分野、移動体などへの応用拡大を目指しています。
5.林業システム研究会 (篠崎)
1月度と2月度の林業研2か月分の議題から紹介します。
①「Kシステムの今後の進め方」を理事有志で検討:宮地常務理事から検討結果を報告し、次回に継続検討することを共有しました。
②バイオマスセミナーのAI要旨:2件の講演概要を紹介し、AIに要旨をまとめてもらいました。
③ポーラス竹炭の賦活実験:ポーラス竹炭を農業用に散布する際、肥料効果を増強するため、竹炭製造時に賦活作業を付随させる工程を試行錯誤しています。NPO法人竹もりの里と共同です。
④ポーラス竹炭の融雪補強実験案:今年度の第1回の降雪時に予備実験をしました。新しい融雪剤の効果が確認され、次の降雪時に本実験を行う希望が湧いてきました。
⑤NHK『ひむバス』が竹林整備:番組で取り上げなかった重要事項を解説しました。
⑥特別討議の開設:野鳥観察の紹介(宮地)、我が家の庭木紹介(篠崎)
6.Kシステム開発プロジェクト(米谷)
(1) 2月に行われたバイオマスセミナーで日本木質バイオマス協会酒井秀夫会長から、日本および欧米の森林の集材や利用の説明がありました。概要は「2025年度 蔵前工業会「バイオマスセミナー」開催」に掲載してあります。その中でKシステムに関連して、「特に人工林の30%以上を占める30度以上の急斜面では樹齢50年の立木を全木で直接地場まで出せる小型の集材機の開発が必要。」と述べられています。
⇒急斜面を樹齢50年の立木を全木で出せて、さらに安全に簡単に連続集材出来るKシステムは最適なシステムと言えます。
(2) 大林組の赤松伯英様から、大林組の木材と森林の循環利用に向けての活動の紹介がありました。
概要は「2025年度 蔵前工業会「バイオマスセミナー」開催」に掲載してあります。その中でKシステムに関連して、「大林組が飯能市と「森林利用に関する基本協定」を締結して林業振興と森林の有する多面的機能の高度発揮に取り組むとともに、地方創生やまちづくりにつなげることを目的とした活動を進めている。」と述べられました。
⇒私達K-BETSはKシステムの開発当初から飯能で森林・林業の再生や森林資源の利用など進めてきました。今後も継続して進めて行きます。
(3)Kシステムについてはバイオマスセミナーの内容を参考にしながら関係者と開発・生産・販売の検討を進めて行きます。
7.竹林プロジェクト(篠崎)
(1)朗報です。昨年秋に九州から竹林整備に関する見学者がありましたが、Zoom会議参加型の入会要請が受諾されましたので、4月からは会議が賑やかになります。
(2)生態工学会2025年度第3回理事会に出席して次のことが判明しました。
①年次大会が今年は宇都宮大学の主宰で6月末に開催される。場所はJR宇都宮駅の近傍
②今年もK-BETSの旗振りでオーガナイズドセッションを設ける予定です。
③楽しみなエクスカーションは今のところ計画されていないようです。
④問題点は参加費、懇親会費、宿泊費の値上がりです。
(3)活動範囲をもっと広げようと考えています。
①複数の大学との連携をもっと深めます。
②企業との連携では農業団体や建築会社と深めようと計画しています。
③行政へのアピールを活発にして、資金を調達できる基礎を作りたいと考えています。
8.ホームページによる情報発信(編集部)
今回は、吉澤会員による本の紹介その他(サロンの話題)です。
「老化は治療できるか」 2026年3月10日 吉澤有介
木に「伝記」あり—巨樹イチョウの史料を探して全国を歩く—2026年3月8日 吉澤有介
「身近な鳥の生活図鑑」 2026年3月1日 吉澤有介
「巨大地震はなぜおきるのか」—日本列島にせまる脅威–2026年2月25日 吉澤有介
「日本人の幸せ」—ウェルビーイングの国際比較- 2026年2月22日 吉澤有介
「虫と日本人」—幕末~昭和戦前期の昆虫文化史-2026年2月15日 吉澤有介
「峠」 2026年1月25日 吉澤有介
「武蔵に尋ねよ」-剣豪・宮本武蔵が極めた兵法、芸術、人生哲学-2026年1月18日 吉澤有介-
「都市林業で街づくり」—公園・街路樹・学校林を活かす、循環させる—吉澤有介
特定非営利活動法人 蔵前バイオエネルギー(略称 K-BETS)
(https://kuramae-bioenergy.jp/)
〒108-0023東京都港区芝浦3-3-6
キャンパスイノベーションセンター801号室
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