(1)日本特殊陶業における無機材料を活用した水制御と環境応用
講演者 日本特殊陶業(株) 小塚久司 ビジネスインプリメンテーション本部 上席専門職
日本特殊陶業株式会社(Niterra)は、スパークプラグ、酸素センサを始めとした自動車用のセラミックス部品を製造・販売しております。サステナビリティ、カーボンニュートラル、EVシフトといった社会情勢の変化を好機と捉え、近年、セラミックス技術・無機材料の新たな応用技術について研究開発しております。本講演では、その取り組みの中から、「水と環境」に関連する無機材料技術についてご紹介いたしました。
(2)TOTOにおける水と環境に関する取り組みと無焼成セラミックス
講演者 (TOTO㈱)清原 正勝 フェロー(執行役員相当)、名古屋工業大学 客員教授
1917年創立のTOTOは水回り総合設備機器メーカーとして、これまで住生活空間において多くの水回り商品を提供してきた。本日は、創業者の志を受け継いだ企業理念をベースに、2050年の持続可能な社会、カーボンニュートラル実現を目指した活動としてTOTO_WILL2030を紹介し、その中の「きれいと快適・健康」、「環境」、「人とのつながり」の3つのマテリアリティに対する取り組みを紹介する。特に、今回のテーマである「水と環境」については、水とCO2の関係を示しながら、SBTに基づくCO2排出削減の取り組みをScope1、Scope2、Scope3や該当するSDG’sのカテゴリーについては具体的な取り組み状況を述べた。最後に、産総研と共同研究で開発したAD法(エアロゾルデポジション法)について、焼かないで作るセラミックスとして「環境」を配慮された究極のセラミックス技術についても紹介し、従来のセラミックスでは達成できなかった性能からTOTOのセラミック事業部を支える大きな製品となっていることについても紹介した。