理事長 米谷栄二 ご挨拶

 当NPO(蔵前バイオエネルギー 略称 K-BETS)は、地球環境の改善を目指して2006年からバイオマスのエネルギー利用の技術的支援活動を行い、10年を超えました。この間、暖かいご支援を賜りました各位に心から御礼申し上げます。
立ち上げ当初、世の中は地球温暖化防止のためのバイオマスエネルギーの持続可能な利用が主な関心事でしたが、我々は各種バイオマスが低コストで供給されることがバイオマス利用の重要課題になると考え、あわせて日本の森林の保全に寄与できるチェーン式集材システム(Kシステム)の自主開発や、地産地消に適した木質バイオマスの小型ガス化発電設備の開発支援などの活動を行ってきました。
設立からちょうど5年、2011311日の原発事故発生以降社会的に再生可能エネルギーの利用拡大に注目が集まり、固定価格買取制度(FIT)の開始とともに木質バイオマス発電の設備が急激に増えてきて、正にKシステムの出番となっています。
最近は、藻類のエネルギー利用やセルロースナノファイバー(CNF)の技術開発が世界的な競争になっていますが、K-BETSでは世界の情報を積極的に収集し、毎年開催しているバイオマスセミナーでの啓発活動を行いながら、個別のご要望に応える技術支援も行ってきています。
直近では、急増している竹林に対して竹炭の生産性の良い炭化器を千葉のNPO殿と共同で開発し、各地で普及活動を行っています。バイオマスのエネルギー利用、マテリアル利用の世界は、技術開発も含め急速に拡大しています。K-BETSの活動もさらに充実させ発展させていきます。
より良い社会を構築するために、NPOの活動に対する期待が益々大きくなって参りました。同じ志を持つ組織とネットワークを組み、総合力を高め、具体的な社会貢献が結実するよう努力して参ります。趣旨に賛同し、ご一緒に活動して下さる有志のご参加をお待ちしております。

理事長 米谷栄二