White House March 29, 2011
Remarks by the President on America’s Energy Security
http://www.whitehouse.gov/the-press-office/2011/03/30/remarks-
president-americas-energy-security
オバマ大統領が「将来の安全なエネルギーのための青写真」 という
目標を発表し、ジョージタウン大学でこの内容について講演した。
この数ヶ月の間に北アフリカと中東で活発な民主主義運動がありました。アメリカの最も強大
な同盟国であり、世界第三の経済力をもつ日本では、大地震と、破壊的な津波と原子力発電
所の緊急事態に見舞われました。
アメリカはリビアで大量殺戮が起こらないよう、地域の安定が維持できるよう努力を払っていま
す。アフリカや中東で命を落とした人々に哀悼を捧げ、日本人の忍耐力と強さに心からの賞賛
を贈りたいと思います。 さてアメリカ最大の関心事のひとつがエネルギーの安全保障です。
エネルギーの安全に関して、中東情勢はアメリカに多面的な影響があり、日本の新情勢はわ
れわれにエネルギー源についてもう一度考え直す必要があることを示しています。
石油依存の高い経済環境下では、原油の高値は国や産業から個人のレベルにまで大きな影
響があります。
3年前の大統領選期間中にも、ガソリンの値段が$4まで上がりました。
消費者の皆さんには大きな負担だったと思います。当時は$2のガソリンを求める声が高く、もっ
と石油を掘れという大きな叫びがありました。しかしワシントンでも大した反応はなかったので、
私も何とか切り抜けられました (笑)。
宣伝やスローガンどおりには動かないのは世の常で、ガソリンを始め物価が下がったのは、不
況のために工業生産が減って石油需要が減ったからです。最近は景気が上向いて需要が戻り、
それに中東の混乱も考えれば、物価上昇は避けられません。
過去の例では原油がバレル$10 上がると、ガソリンはガロン約25セント上がっています。
ガソリン価格の変動は常に一時的という傾向はありますが、長期的には上昇します。加えてイン
ド、中国などで20億を越える消費人口が増えました。
これらの市場では自動車需要もエネルギー消費もかつてのアメリカと同じことが繰り返され、需
要が供給より速いペースで増えるのが新しい現実です。これには即効的な対策はなく、楽観説
は誤りです。われわれには石油市場の犠牲者となるか、長期の政策を立てて安くて潤沢なエネ
ルギーを求めるか、選択肢は二つしかありません。
私たちはようやく長期的にものを考えることができるようになりました。そしてきょう私は、これか
らのチャレンジの機会に恵まれた諸君の前でお話しするためにここにきました。
私たちはあまりに長いあいだ、石油に頼ることに慣れてきました。ニクソン元大統領も石油の輸
入依存から脱却する必要性を訴えました。そしてその後の歴代の大統領も同じ政策を訴えてき
ました。しかしそれらはいずれも達成されていません。
私も大統領選で同じことを訴え、これまでの2年間その政策を進めてきました。しかしこの政策に
ついてもう少し説明の必要があります。正直に言えば、私もこれまでの大統領と同じ手詰まりの
状態にあり、数十年前の状態まで後退しなければならない圧力に当面しています。
しかしこれを乗り越えなければなりません。原油価格が上がったら下がるのを待つだけでは、そ
のあとには同じショックが来るだけです。目覚まし時計のボタンを押してもうひと眠りするような余
裕はないのです。
アメリカにはこれからの長期の繁栄に賭ける余裕はなく、いずれは枯渇するエネルギー源に頼り
続けることも、コストの高い石油発掘にも大きな期待はできません。
しかもこれは地球全体の問題でもあります。次の世代の皆さんがこの解決をわれわれに託すこと
は現実的ではありません。今はすべての人がエネルギーの未来を保証する責任を分け合うとき
です。
そしてきょう、私の政権は「将来の安全なエネルギーのための青写真」 という新しい目標を発表
しました。
(佐野註: http://www.whitehouse.gov/sites/default/files/blueprint_secure_energy_future.pdf こ
の講演のほうが具体的なので、翻訳は中止した)。
それは合理性があり、達成可能かつ必要不可欠な目標であります。
私が大統領に就任したときのアメリカの原油輸入は、日量1,100万バレルでした。これからの10
年余でこれを3分の1減らさなければなりませんが、これは達成可能な目標です (拍手)。
言い換えれば輸入依存を3分の1だけ減らすことができるということです。
われわれはこれからも石油の輸入を続ける必要があるということを理解したうえで、この目
標を立てました。代替エネルギーの供給が確実になるまでの一定期間のエネルギー政策
の中で、この目標は重要な部分となります。この計画はカナダ、メキシコの安定も守り、ブ
ラジルなどそのほかの国への影響も最小限になるようなものでなくてはなりません。
これら諸国では、最近かなりの埋蔵量のある新しい油田が発見されました。これに対して
は、アメリカは技術とノウハウを提供する予定です。
いちばん望ましい選択肢はやはり国内供給です。さいわい私たちには、アメリカ人の創意
とノウハウという重要な再生可能資源があります。われわれのエネルギーの安全を将来と
もにさらに確実にするためには、アメリカ人のあらゆる創意を結び合わせることが必要です。
これは私の任期内、あるいは次の大統領の任期内でも達成できない課題かもしれません
が、過去2年間に着手したことを継続すれば、個々の産業、雇用、あるいは技術革新の範
囲内だけでなく、ここに集まった学生諸君はもとより、次の世代にも安全で健康で繁栄した
社会の支柱になるでしょう。
先ほどお話した 「エネルギーの将来の青写真」 は、私の就任当初から訴え続けてきた包
括的エネルギー政策をまとめたもので、その骨子の一つは輸入石油への依存を3分の1減
らすことです。
われわれがいかにしてそれを達成すべきかについて、これから概要をお話します。
石油依存から脱却の目標を達成するための条件は二つあります。一つは国内の石油資源
の発見と生産、もう一つはクリーンな代替燃料の利用です。
去年はアメリカの石油生産は2003年以来のピークを達成し、10年以上ぶりで液体燃料消
費に占める輸入石油のシェアが、初めて半分を下回りました。
これをさらに強化するために、安全が確認される範囲内で海底石油の採掘を続けます。
去年は最悪の石油流出で岸漁民に多大の損害を与えましたが、おかげでよりよい安全基
準と責任体系ができ、海底操業の基準が厳しくなりました。今は基準を充たした企業には
短期間で掘削許可を出すようにしています。またアラスカ、中部・南部大西洋岸では石油
のほか、ガスの開発も進めています。
しかし国内の石油生産が増えても、それだけでは長期的な対策にはなりません。アメリカ
の石油埋蔵量は世界の約2%ですが、消費は世界の25%を占めています。仮に全部掘り
つくしてもそれほどのタシにはなりません。だから、長期の安全のためには輸入依存を減
らす努力を続けるしかないのです。一つの方法は効率を上げて石油消費を減らすこと、も
う一つは再生可能な原料からクリーンで二酸化炭素を排出しない燃料を、できる限り短期
間で量産することです。
新しいエネルギー源にはいくつかの選択肢があります。天然ガスシェイルは、数百年分ぐらい
埋蔵されています。最近の技術革新により、恐らく100年分ぐらいのエネルギーがシェイルとし
て埋蔵されていると思います。それでエネルギー省長官に他の省庁、各州、天然ガス業界、
環境専門家などと連携して、安全な発掘の調査に入るよう指示しました。
ノーベル物理学賞を受賞した長官はこの任には最適な人材である(笑いと拍手。佐野註: 長官
は会場に同席していた) と同時に、こういうことになると週末でも休まず取り組む人です (笑)。
ガレージに入って天然ガス発掘の方法を考えるかもしれません (笑) 。
長官には迷惑かもしれませんが、ついでにもう一つエピソードをお話します (笑)。
去年二人でガソリンを入れに行ったとき、キャップが閉まらなくなりました。事務所に行って道具
を借りキャップは閉まるようになりましたが、スタンドの人がどうやって直したのか聞きにきたら、
また事務所まで行って図解で説明をしていました。つまり無償でスタンドのコンサルタントをした
わけです。長官がエネルギー問題の解決にどれだけ適しているか、お分かりでしょう (拍手)。
このなかで物理を勉強している諸君は、いつかきっと勉強が役に立つ日が来るはずです(笑)。
天然ガスには大きな潜在力があり、これには共和党にも異論はありません。去年は150人の議
員による超党派の賛成で、自動車燃料としてクリーンな天然ガス開発のための奨励策に関する
法律を成立させました。150人の賛同を得るというのは大変なことなのです。
もう一つ大きな期待がかかるのがバイオ燃料です。エタノールだけではなく、スイッチグラスや木
質チップやその他のバイオマスから作る新しい燃料です。もしその将来性に疑問があるなら、ブ
ラジルの前例を考えてみてください。私は先週ブラジルを訪ねました。そこで走っている自動車の
半分は、ガソリンではなくバイオ燃料で走っているのです。また先週は米空軍がF-22戦闘機に、
新しく開発された混合燃料を使った飛行実験を行いました。バイオ燃料で音速を超える飛行がで
きるくらいだから、君たちのオンボロ車に使えるのはもちろんです(笑)。
空軍は2016年までにジェット燃料の半分を代替燃料に切り替えることを計画しています。
私は海軍、エネルギー省、農務省に、民間と協力してジェット戦闘機用だけでなく、トラック
からさらには民間航空にも使えるような新しい燃料を開発するよう指示することにしています。
全米各分野からのこうした再生可能な燃料を使うことに対する反対はなく、政府は燃料の研
究開発から流通インフラまでに多額の支出をしています。代替エネルギーについては、製造
だけでなく流通の技術も開発しなければなりません。国内どこに行ってもガソリンの給油が
できることは当たり前になっていますが、これからはバイオ燃料を使う車とそれに必要なイン
フラをあらためて作らなくては、市場は機能しません。
国は今後2年間に、新しい起業を対象にしてそれぞれ2千万ガロンの生産能力を持つ4種類の
新規バイオ精製所建設のための助成金を支出する計画です。
石油を天然ガスやバイオ燃料で代替する前に、車やトラックの燃費改善も輸入石油依存を減
らす重要な方法です。石油消費量の70%は自動車用燃料に使われ、家計支で2番目に大き
いのもガソリン代です。燃費の改善はアメリカ経済の石油依存を減らし、家計支出を減らす効
果があることがわかるでしょう。
私たちは自動車の燃料効率を改善することを30年も怠ってきました。自動車産業が繁栄を続
けてこられたのも、ガソリンが安かったことが一つの理由です。SUVの開発には燃料効率など
は検討項目にも入っていませんでした。
30年の失われたときを経て、ようやく効率改善を考えるようになったのです。
そして去年ようやく国の燃料効率基準ができました。これで年間18億バレルの節約になり、家
計もその分助かります。自動車メーカでは生産ラインの合理化と革新的な車の開発に取り組み
始めました。これからは自動車メーカ、従業員、各州が協力して、自動車の国内生産を強化し
ます。これこそがわれわれがやらなければならないことです。(拍手) 今年の夏には大型トラック
を対象にした初の燃費基準が決り、秋には乗用車の燃費基準の改訂版が決ります。
たくさんの車を持つ大きな組織である政府は、政策を率先して範を示さなくてはなりません。
そこで2015年までには政府の車輌はぜんぶ代替燃料車、ハイブリッド車、電気自動車に切り替
えることを決めました(拍手)。
これからは民間にもそれをお願いします。学生諸君も消費者あるいはその予備軍として、代替燃
料車の普及を推進していただきたい。みんなが買わなければ、メーカは燃費の悪い車を作り続け
るでしょう。どうか諸君も燃費のよい車を普及させる推進力になっていただきたい。
都市、農村を問わず高いガソリンを使って車に乗らなくてもよいように、クリーンで効率のよい高速
鉄道と大量輸送にも大型投資をします。
しかし石油依存から脱却するために必要な効率のよい車を完全に普及させるためには、革新的な
技術がまだ不足しています。大統領就任直後に、私は2015年までに100万台の電気自動車を普
及させるという目標を立て、それに必要な刺激策も作りました。その効果で今後数年間にこれに
沿った新しい自動車工場が立ち上がるはずです。
それに必要な新世代のバッテリー工場も立ち上がり、世界のバッテリー需要の40%を賄う新しい
アメリカ製造業が急速に拡大するはずです。
なぜだろうと思っている諸君もいるかもしれませんが、それは電気自動車普及の鍵を握るのは電
気を蓄えるバッテリーだからです。そしてそれもまたエネルギーの問題でもあります。
バッテリーが軽量で効率が高いほど、価格競争力のある車を作るのが楽になるのです。そしてこ
の新しい形の自動車を国内で作るようになれば、雇用が増えます。バッテリーを国内生産できれ
ば、車の生産が国内に戻り、雇用が確保できるのです。
これらの目標を達成するためには、消費者と地方行政に対して新しい車を増やすための刺激を増
やすことも必要です。
チュー長官に尋ねるまでもなく、電気自動車は電気で走ります(笑)。石油依存を減らす代償とし
て、これまでよりクリーンで、安全で、健康な電気の作るための技術の開発と、新たな投資が
必要です。
電気を無駄なく使う技術も、発電技術と同じように重要です。いま電力の40%は家庭と事務所
で消費され、何十億ドルもの電気代を払っています。エネルギーコストは製造業の原価も圧迫
します。だから石油離れを考えるときは、ほかのエネルギーをどう作るかを一緒に考えなけれ
ばなりません。
エネルギーを効率的に使うためには、住宅と事務所の効率化が必要です。それには照明、
窓、暖冷房などとともに、建材も変えなければなりません。
しかし効率化投資でエネルギーコストを大幅に節約することができます。さいわいこれに必要
な技術はすでにあり、必要なのは熱絶縁材料をうまく使い、エネルギー効率のよい窓をつけ、
省エネの電球をつけるだけです。この投資はすぐに回収できます。
自動車用燃料と同じように、電力でもクリーンで再生可能なエネルギー源が必要です。
現在電力の40%はクリーンな原料から作っていますが、80%までは改善できます。
1月の一般教書演説で新しいクリーンエネルギー基準の制定を求めたのはこのためです。
2035年には電力の80%を風力、太陽、天然ガスで発電する計画です。
クリーン石炭の検討も始めています。
日本の原発の故障に照らし、原子力発電に再考の必要がでてきました。現在アメリカの電力
の約20%は原子力発電です。原子力発電は二酸化炭素を排出しないので、安全さえ確保で
きるなら気候変動緩和の上から、これを除外することはできません。
私は原子力は安全であるという判断をしました。それで規制委員会に対して、日本の状況を
総合的に詳しく調べて既存原発の安全を確認することを命じました。
その報告と日本からの教訓を、次世代の原発の設計に織り込むことにしています。それでも
なお、最終の決定には慎重でなければなりません。国際面では原子力発電を行っている各
国に、危険な核物質と技術を拡散していないことを確認するための、国際的なフレームワー
ク作りのための討議を行うことを、私の政権が主導しています。
もう少し視点を広げると、クリーンエネルギー技術の開発企業には開発投資の必要性の裏
づけを与えるように、クリーエネルギー基準にクリーンエネルギー投資を包含させるべきだと
考えています。
クリーンエネルギーを開発すれば、市場はありますようという裏づけになるからです。
1980年代のアメリカは世界の風力発電の80%以上、太陽発電の90%以上のシェアを持ち、
風力発電、太陽発電技術では世界のリーダーでした。しかし今では中国が風力発電量で、
ドイツが太陽発電量で世界をリードしています。
これはアメリカより経済力で劣る中国とドイツが、クリーンエネルギーにアメリカよりも多額の
技術投資をしてきた結果です。
言い換えれば未来に大きな影響力をもつ分野で、アメリカは後塵を拝しているのです。アメ
リカが開拓した技術を使って、よその国が輸出商品を作っているということです。
これらの諸国は21世紀のエネルギー経済国が、21世紀の世界経済をリードすることをよく
わきまえています。アメリカがそういう国になり、未来を勝ち取ることを切望しています。(拍手)
クリーンエネルギー基準は、民間投資が革新技術の開発推進に寄与すると信じていますが、
一つ指摘しておきたいことがあります。この2年間に、私の政権はクリーンで再生可能なエネ
ルギーの研究開発に多額の支援をしてきました。これが民間企業の発展と、多数の雇用の
創出に重要な役割を果たしてきたことです。
私はこれまでに、世界最大といわれる光り輝くソーラーアレイを見てきました。組み立てライン
を出たばかりの電気自動車の試乗もしました。試乗と言っても SSにスピードの出しすぎで停
められただけですが。(笑) かつては閉鎖されていた工場で、ジャンボ機と同じぐらい長い風車
の羽と、塔を作っているところも見てきました。
こういう挑戦的な試みには、政府の支援が不可欠です。
アメリカは苦しい財政状態にあります。その中での政府投資が、エネルギーの分野でどんな
実を結ぶのか知りたいと思うのは当然です。議会でも予算に照らして何を優先すべきかが論
議されており、それを決めるのは苦しい職務です。必要な投資のために、優先度の低いもの
は切り捨てなくてはならないこともあります。なかにはクリーンエネルギー投資を削減して、
他にまわせという主張もあります。
予算の割り振りが不公平だと、不当に失職する人がでることや、科学や技術能力を利用する
機会が失われることなどの不公平や社会損失が生まれます。
われわれはやるべきこと、すなわちクリーンエネルギーの開発投資をやってこなかった代償を、
いま払わされています。今やらなかったら代償はますますかさみます。
このようなときにクリーンエネルギーに必要な技術への開発投資を控えると、わが国のエネル
ギー経済を弱め、輸入石油依存がますます強くなります。私はアメリカのためにこの道は採り
ません。(拍手)
講演を終わるに当たり、アメリカ史の次の章を飾る次に世代の諸君にお願いしたい。エネルギ
ーの独立は、諸君が生まれる前から議論されてきた課題です。
しかし断固とした決断は、慢性的に先送りにされてきました。
だから諸君が直ちに解決方法を思いつかないとしても、それは認めましょう。
なかには解決の可能性を疑問に思う人もいるでしょう。しかし私が諸君の世代とともに見、経験
したことの結論はその反対です。
私はそれを明確に感じます。それは諸君が激しい変化、不安定な変化のなかで大人になり、制
約も少なく情報がすぐ手に入る時代に学び、激しい経済変動のなかで鍛えられてきたからです。
また、それがこれから諸君が参加する世界だからです。
私は諸君がわれわれの先人と同じように、アメリカはいつも変わる、それもよりよく変わることが
できると信じていると思います。
それこそが私たちが必要とすることであって、私は諸君がいつも大きなことを夢見るのを期待し
ます。諸君が抑えきれない楽観主義を奮い起こし、難しい課題に果敢に挑んで月に人を送った
り、科学と創意で世界をつないだりしながら、民主主義を守ってきた先人に負けずに、困難を乗
り切ることを私は信じています。
またこれこそがアメリカのもてる力であり、諸君でなければできないこと、そして諸君がなすべき
ことなのです。困難への挑戦、これが諸君に与えられた生得権というものです。
大抵のことは解決できるということを頭に入れましょう。
私はこの挑戦を将来の大統領に先送りする気持ちも、次の世代に託す気持ちもありません。
これには時間もかかり、努力も必要です。すぐれた頭脳を持った科学者と、すぐれた創造力
のある企業も必要です。党派も信条も超えて、すべての人が責任を負担することも必要です。
そしてこれが最後には解決のできる挑戦であることを確信しています。
ご清聴ありがとうございました。(拍手)