カナダで北米初のごみ発電計画

”世界のバイオマス関連セレクション”カナダで北米初のごみ発電計画
Garbage In, Megawatts Out
MIT Technology Review July 2, 2008
http://www.technologyreview.com/Energy/21029//

オタワ市議会は今週、ごみ発電所の建設を満場一致で可決した。1日400トンのごみを燃やして19,000世帯に給電できる21MWを発電する。採用されているガス化技術は、ほとんどが無酸素下でごみを加熱する方法である。ごみはこの条件下で分解して合成ガス (syngas) と呼ばれる水素と一酸化炭素との混合ガスになり、これをタービンとエンジンの中で燃焼させる。PlascoEnergyが都市ごみのガス化を考えるようになったのは、シミュレーションによって低温プラズマトーチが使えることが分かった5年前のことである。処理の工程は、まず大きな金属を分別し、残りを裁断して700℃のガス化チャンバーに送る。ほとんどは気化して複雑な混合ガスになり、これを1,200℃のプラズマトーチに送る。これは毒性のある廃棄物用の3000~5000℃にくらべてずっと低温である。ここで複雑な混合物は水蒸気、一酸化炭素、水素などの単純なガスと、水銀や硫黄などが混合した不純物とに分離される。引き続く浄化システムで水蒸気と水銀を取り除いて煤を剥ぎ取って、合成ガスを内燃エンジン発電機に送る。揮発しないごみは固形のスラグになり、ガス化チャンバーの底に落とされる。このスラグは別のトーチに移され、ここでスラグに含まれる残りのカーボンを除き冷却するとガラス状物質になり、道路建材になる。

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