休耕農地を活用したバイオエネルギーの生産

”世界のバイオマス関連セレクション”休耕農地を活用したバイオエネルギーの生産
Abandoned Farmlands Are Key To Sustainable Bioenergy
ScienceDaily June 24, 2008
http://www.sciencedaily.com/releases/2008/06/080623113722.htm

カーネギー協会 (Carnegie Institution) とスタンフォード大学の共同研究で、バイオ燃料は世界のエネルギーの将来において、再生可能エネルギーの領域で重要な役割があることが明らかになった。放置された休耕農地や荒廃した農地を利用した場合には、役割が特に大きい。農作物栽培好適地や新たな開拓地ではないこれらの土地は、食糧生産を妨げることも、気候変動の緩和に必要な二酸化炭素の重要な保存源である森を破壊することもない。

北アメリカ、ヨーロッパ、アジアのエネルギー集約経済社会で、再生可能なエネルギーが需要の10%以上を充足できる見通しはないが、サハラ以南のアフリカなど一部の途上国では、食糧供給への悪影響や森林破壊を伴なうことなく、それ以上の比率でエネルギー需要を満たすことができる可能性がある。
カーネギー協会グローバル生態部門を統括するChristopher Fieldは、「われわれの研究では、保全性の高いバイオエネルギーを開発できる潜在性が高いことがわかった。また食の安全と気候に影響を与えずにエネルギー用のバイオマスを生産できる地域も確認できた。しかし今後数十年のあいだに、世界のエネルギーシステムのなかでバイオエネルギーが主要な立場を占めることは考えられない。バイオマスが限界を超えてエネルギー原料として使われるようになると、食の安全が危ぶまれ、環境にも重要な影響を与えるようになる」 と語った。

カテゴリー: 2009年以前の記事 パーマリンク