気候を犠牲にしても エネルギーに固執

”世界のバイオマス関連セレクション”気候を犠牲にしても エネルギーに固執
Reports: Energy Thirst Still Topping Climate Risks 
New York Times June 25, 2008
http://dotearth.blogs.nytimes.com/2008/06/25/reports-energy-thirst-still-topping-climate-risks/

先日エネルギーの動向と安全問題としての気候の、二つの報告があった。しかし地球温暖化が危険な領域に入ろうとしているのに対して、現実は適切に対応していない。風力発電、太陽発電、原子力発電も増えているが、石炭と石油の増え方はこれらと量的に比較にならない。世界の急速な経済成長と途上国の人口増加によって、エネルギー消費は2005年から2030年の間に50%増える。
最近数年で石炭の比重が増したが、温室効果ガス排出の規制などの政策、法規に変更がなければ大幅な増加が続く。エネルギー消費に占め石炭のシェアは2002年が24%、2005年が27%だった。これは主に中国の石炭消費が増えたことによる。化石燃料価格の高騰、エネルギーの安全保障、温室効果ガスの排出規制の動向の影響で、原子力発電が増加する。このさき原子力発電が減るのは、ヨーロッパのOECD加盟国だけである。ドイツ、ベルギーなどは原子力発電から後退する計画である。
地球規模の温暖化が、いろいろな形で今後20年の期間にアメリカの安全保障に影響を与えると判断される。主な影響は、国外における気候変動の影響がアメリカに持ち込まれる間接的なものであるが、これがアメリカの国家安全保障に深刻な影響をもたらすことは考えられる。
尚、本記事には読者の賛否両論の意見が寄せられている。

カテゴリー: 2009年以前の記事 パーマリンク