New York Times
January 13, 2010
Biobutanol Firm Aims to Compete With Ethanol in 4 Years
http://www.nytimes.com/cwire/2010/01/13/13climatewire-biobutanol-
firm-aims-to-compete-with-ethanol-29682.html?scp=2&sq=biobutanol&st=cse
分子量が大きいブタノールはエタノールよりガソリンに近い。
単独または混合して自動車燃料に使えるほか、ジェット燃料や化学原料にもなる。
エネルギー量がエタノールより30%以上高いため燃費はよい。
水と混合しないので、輸送、給油は既存のものが使え、ガソリンとの混合も石油会社
でできるので、石油大手の関心は高い。
しかし技術の成熟したエタノールに代替できるのはまだ先のことで、将来は両者が補
完しあうようになるだろう。
この情報は、やはりアメリカの研究の幅広さを窺わせるもので、底
力のある研究陣の広さと深さに感心するとともに、日本の研究体制
に不安を覚える心境です。自動車用のバイオ燃料としては、エタノ
ールよりもブタノールの方が、圧倒的に向いていることは常識です
がなぜか、ここ数年はエタノールの話題が多く、これは、アメリ
カのトウモロコシエタノールを国策として普及を図っているアメリ
カ政府の意図ではないかと、推察していました。しかし生産者側、
供給側の論理では、なが続きしないのが市場の力ですから、自動車
ユーザーも将来はバイオ燃料としては「ブタノール」を選択する方
に傾き、燃料会社も「ブタノール生産」を主流におくのではないか
と思います。
BPやデュポンの様な、長期を見据えた企業戦略を検討している企
業ならば、「ブタノール」を将来のバイオ燃料として、本格的な取
り組みを続行すると思われます。必ずや化石燃料のコストを下回る
生産コストに到達すると思います。
問題は、それが何年後になるか?その時のバイオマス原料は何が使われるか?
渡邊 雅樹