老生林は貴重なカーボンシンク

”世界のバイオマス関連セレクション”老生林は貴重なカーボンシンク
Old Growth Forests Are Valuable Carbon Sinks

ScienceDaily September 14, 2008
http://www.sciencedaily.com/releases/2008/09/080910133934.htm/

最近発行のNatureに掲載された報告によると、老生林は40年来の定説に反して大気中の二酸化炭素の吸収を続け、何世紀にもわたってカーボンシンクとしての役割を担ってきたケースが多いということである。しかし世界の老生林には国際的になんらの保護もなく、京都議定書のカーボンバジェットでも注目されていない。当時の見方は1960年代後半の定説に基づいたものだったが、最近になってこれを見直す必要があることが実証された。オレゴン大学を中心とした複数の機関がまとめた報告では、老生林が破壊されると地中も含めて多くの貯留された二酸化炭素が大気中に放出されるとして、これまで手つかずにしてきた老生林も計算に加え、森林の二酸化炭素計算方式の見直が必要であることを指摘している。過去の519の研究を分析した結果、北半球の森林地域の約15%が老生林として放置されカーボンバジェットの計算外に置かれているが、実際には二酸化炭素吸収量の10%を老生林が担っている可能性があることが分かった。この報告では、15年から800年にまたがる老生林の地面を含めたネットのカーボンバランスはプラス、すなわち吸収量が排出量を上回っている。

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