各種再生エネルギーコストを比較する場合には、単純にコストだけを見るのではなく、その費用の内訳を確認することが重要です。
その見方のポイントをご紹介します。
1. 再生エネルギーコストのもとになる費用の内訳とその性格
(1)初期設備費用
輸入設備・機械の場合 外国企業に支払われる 資金外部流出 ×
国産設備。機械の場合 国内企業を潤す 資金地域外流出 ○
(2)エネルギー生産コスト
① 直接生産費用(変動費)
イ. 労務費 地元の雇用に支払われる 資金は地域内 ◎
ロ, 燃料費など 車両、チェンソーなど 資金は外部流出 ×
ハ, 設備リース料 設備を購入でなく、リースまたはレンタルした場合
資金は地域外流失 △
(フルリースではおおよそ7年で購入と等価になる)
② 一般販売管理費(固定費)
イ, 人件費、家賃など これは地元に支払われる 資金は地域内に落ちる ◎
ロ, 減価償却費 損金扱いだが内部留保で流出なし 同じ ◎
ハ, 金利 金利は地元金融機関に支払われる 同じ ◎
2、コストの比較には次のように分析して検討することが必要である。
(1)初期設備費用
(2)エネルギー生産コスト
・外部流出分 (設備のリース代、燃料費など) 純粋の損金
・地域内消費分(人件費など地域に落ちる諸経費) 付加価値に相当する
地域内消費は雇用を創出し、地元に還元する。コストはすべてが損金ではない。これは管理会計の考え方に基づく。
一般の財務会計では、すべての経費を損金とみなすので、地域経済への貢献度が読み取れない。このためグローバル経済、自由市場主義経済で大きな過ちを犯している。経済行動に際しては、必ず管理会計を基準としなければならない。