*******************目次 ***********************
1.藻バイオ支援プロジェクト
2.Kシステムの実験成果をPR
3.ホームページを改訂し新機能にトライ
4. COP17からの報告
5.新しい熱利用の研究
6.新会員山本さんの紹介
7.ホームページの内容と更新状況
8.世界のバイオマス情報–佐野レポートから抜粋
(1)2011年のバイオ燃料の動向
(2)EBIエネルギーバイオサイエンス研究所
(3)木質バイオ燃料が有力産業になれるか
(4)シェールガスの問題点
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1.藻バイオ支援プロジェクト
会員で群馬県在住の武藤さんが農村地域を活性化するため遊休地を利用した藻の生産に熱心に取り組まれている。筑波大学の前川名誉教授にも接触されコメントを頂いている。
当会として武藤プロジェクトに技術面での万全なバックアップを行うため上記支援プロジェクトを発足した。どのような問題があるのか情報収集からスタートしました。
2.Kシステムの実験成果をPR実験結果を動画に撮っているのでそれを写して皆さんに説明すると同時にユーチューブに登録して公開しました。写真よりずっと分かり易くて好評である。
東京新聞1月4日埼玉版にはシリーズ「あしたへ」の特集としてバイオマス普及支援に取り組む高齢者技術集団「K-BETS」が紹介された。
ほぼA4版に相当する紙面に会の成り立ちやメンバーの構成、理事長の考え方や実験現場の様子が2枚の写真入りで報道されています(上田融記者)。
三井物産フォレスト(株)とも接触ができ千葉の森で実験を行っていただく計画が進行中です。
3.ホームページ改訂と新機能にトライ
新しいページが12月8日から登場し見やすくなったと好評を得ています。
FACEBOOKとリンクしたり動画を取り込んだりする試みをしています(K-BETSたよりにリンクがあります)。
トップページにK-BETSと関係する企業のバーナー広告を入れることを考えています。
4.COP17からの報告
南アで開かれた会議は京都議定書が切れる2012年以降どうするかが議論されたが大口排出国の中国や米国の参加が得られず結論は先延ばしになった。2015年までに全ての国が参加する案を作成し、2020年から実行に移すという合意ができた。京都議定書の延長は成立したが日・加・露は不参加で先進国では欧州が留まるだけになった。その中で途上国における森林面積の減少、温暖化に伴う病虫害被害や自然火災によって二酸化炭素を吸収するどころか返って排出源になる深刻な事態が心配されている。森林問題の改善計画、規制に関する合意が検討されている。世界的な金融危機問題から環境問題に対する関心が薄くなっているが人類の生存に対する危機対応が余りにも甘すぎるのではないかと思う。
5.新しい熱利用の研究
当会では熱の効率的な使い方について様々な調査をしている。その一つとして木質バイオマスをペレットなどに加工しなくても薪のまま一度燃焼(600~800℃)して発生したガスを炉内で改質し、高温度で二次燃焼(1000~1200℃)を行う高性能ボイラー「ガシファイヤー」方式がある。
例 http://www.arc-nippon.com/products/gasifire/index.shtml
これに関して設備のコストダウンや新しい適用方法を検討している。
また太陽光を集めてバイオマスを乾燥させる集熱システムなど色々な用途を考えながら最適方式の検討を行っている。
6.新会員山本さんの紹介
山本さんは電子部品の製造販売会社に勤務する現役社員です。バイオマスエネルギーの活用に興味を持ちホームページを見て入会しました。週日は参加できないので情報を共有しながらどう活動するか考えたいとのことです。
********** 7.ホームページの更新状況 **********
(1) 私たちはバイオマスを選択した 稲生 武 当会誕生のいきさつを述べる
(2) 家庭用給湯器についての考察 荒川 英俊 給湯システム多数の中から推薦するシナリオ(3) 地熱発電の可能性について 進藤 昭夫
(4) 木質バイオマス発電の概要 進藤 昭夫 大型発電所は原料入手に問題がある
(5) 日本のエネルギー政策とベストミックス 吉川 浩 原発の経過を踏まえて早急に国のエネルギー政策を設定せよ
********** 8.世界のバイオマス情報 **********
(1)2011年のバイオ燃料の動向
全体を総括するとバイオジーゼルの復活、コーンエタノールの後退が見られる。ジェット燃料の本格化、新世代のバイオ液体燃料の台頭、技術の複合利用、などの新しい動き、石油の供給状況が急変した場合に備えた海軍の対策などが特徴的な動きである。航空機は電気駆動の方向が無いのでバイオマス活用はより重要になると考えられる。
(2)EBIエネルギーバイオサイエンス研究所
2007年に設立された官民パートナーシップの研究所で300人を越える科学者と学生を抱える機関で研究テーマ70件に達している。細胞壁の三次元構造解析、バイオマス化学の画像化、リグノセルローズの改良変性法など基本的な事項を徹底して研究している。
しかし現実は困難な問題が多く自動車燃料としてのセルローズエタノールは後退傾向にある。
(3)木質バイオ燃料が有力産業になれるか
UBC大学(カナダ)の研究によると、2020年には木質バイオマスがコーンエタノールに並ぶバイオ燃料になれる可能性がある。固定費の削減、酵素コストの削減、電力など副産物による収入により競争力を改善できるとしている。木質セルローズは地球上で一番大量に存在するポリマーである。経済的に製造するためには、現在、政府の支援は不可欠である。
(4)シェールガスの問題点
頁岩から採取する天然ガスのシェールガスや石油の採取に、化学品水溶液を岩層に高圧注入するフラッキング (水圧破砕) の影響が全米各地で問題化している。小規模群発地震の原因になっているという見方が学者の間で高くなりアメリカやイギリスでも天然ガスの採掘中止が相次いでいる。