西武秩父駅から御花畑駅に乗り換え三峰口駅行きに乗る。3駅までは他の乗客もいたがそれからは1人だけ、終点で降りてバスに乗るもここも1人だけであった。バス会社には申し訳ない、300円で借り切ってしまった訳ですから。大輪で下車、旅館や店もあるが8時を過ぎているのに誰にも会わなかった。大きな鳥居をくぐって先に行くと真っ赤な神橋登龍橋が現れる。道の両側には講の碑がびっしりと並んでいる。江戸から昭和の時代にかけてここを登って参拝した人たちの記念碑である。ロープウェイが止まってしまいこの辺に人影が無くなってしまった。
登山道はトチノキやカツラの落ち葉が重なっていて絨毯の上を歩いているようで気持ちが良かった。ただ熊出没注意の標識がでているので曲がり角をゆっくり通過するよう心がけた。
清浄ノ滝 信者の修行の場所 薬師堂の跡 病人などの無料宿舎があった
道路の両側には鹿の侵入を食い止めるネットが張り詰めてあった。杖を持ってくるのを忘れたので手ごろな枝をさがしてその代用にした。更に登っていくと大きく育っているスギの林にぶち当たる。
更に上ると車道が入っていて間伐跡の現場にでくわす。三峰神社の直下にある間伐の現場には径の大きな材がゴロゴロ横たわっていてもったいないと思った。これを運び出して燃料にするだけでもビジネスになるのではないかと考えた。登りきった所が遥拝殿になっていた。ちょうど禰宜の人が写真を撮っていて話が弾んだ。林業の話をすると先祖の育てたこの宝物を大切にしていきたい、ストーブを導入する家庭が増えてきていると聞いた。
いままで三峰に登りたいと思っていたが仲々チャンスが無かった。飯能に来る機会を見つけてやっと実現した。ゆっくり歩いて2.5時間の所要タイムであった。ここは日本武尊が開いたのが始まりで導いた山犬(オオカミ)がお使いの神になっている。