*******************目次 ***************************
1. 27 年度総会開催
2. バ イオマスセミナー開催
3. Kシ ステム開発プロジェクト
4. 竹 林プロジェクト・バイオチクプロジェクト
5. 藻 研究会
6. ホー ムページによる情報発信
7. 世 界のバイオマス情報
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1.27年度の総会開催
平成27年5月19日田町のCIC8階産学連 携談話室にて第10回の通常総会が開催されました。吉川理事長が議長を務め3件の議案が承認されました。引き続いて会議に移り第9期(平成26年)の活動報告と第 10期(平成27年)の活動計画について説明がありました。会終了後、懇親会に移 り、新会員である近藤氏と岡田氏を迎えて、バイオエネルギーについて熱く議論、情報交換を行い、親睦を深めあいました。
27年度の活動方針概要および役員改選
従来から堅持してきたK-BETS の理念を変える事なく活動を成果に結びつける活動を推進してまいります。氾濫する数多くの情報を精査し、正しい情報と意見 を対外発信する事は重要な役割であり、社会貢献に繋がると認識しています。FIT を 利用するバイオマス発電計画が急増し、バイオマスエネルギーである間伐材の集材法としてKシステムが注目され、既に具体的な実施依頼が出 ており、今年は正念場となります。
竹林プロジェクトは他のNPO と 連携しながら活動を拡げつつあります。討議を重ね目標を共有化する事が大切です。研究会、セミナーの実施、熱エネルギー研プロジェクトを はじめ、他のプロジェクト等についても充実させていきます。活動資金の調達、新規会員の獲得は今年度の重要課題です。
平成27年は、役員は改選期です。 理事長は変わらず吉川が務めます。新たに、岸本 直彦、岩田 頼次郎の2名が理事 に選ばれ、理事会に新風を吹き込むことが期待されています。また長年、副理事長としてK-BETSの 発展に貢献された福島巌が理事に退き、Kシステム発案者の清田 憲正が副理事長に 就任しました。福島さんお疲れ様でした。
組織概要はhttp://www.kuramae-bioenergy.jp/about/npo.htmlをご覧ください。
2.バイオマスセミナー開催
6月19日、東工大蔵前会館1階 「ロイアルブルーホール」(東急大岡山駅前)において、第8回バイオマスセミナーを、テー マ「森 のエネルギーで地方に活力を」で蔵前工業会(東京工業大学同窓会)主催、NPO法 人蔵前バイオマスエネルギー技術サポートネットワーク 共催、国立大学法人東京工業大学 後援で開催しました。議題・講師は次の通りです。
(1)『小規模未利用木質バイオマス発電~里 山資源を活かす地域活性化~』
和田 武氏:自然エネルギー市民の会代表、前・調達価格等算定委員会委員、前・日本環境学会会長、元・立命館大学教授
(2)『バイオマス発電利用技術の開発?炭化 燃料化によるCO2排出量削減に向けて?』
大高 円氏:一般財団法人電力中央研究所 エネルギー技術研究所 燃料高度利用領域 上席研究員講演会実出席は112名、交流会参加者は61名と盛会でした。
なお、蔵前ジャーナルに当セミナーの報 告の掲載を予定しています。
3.Kシステム開発プロジェクト
湯 河原の広大な山林で飯能と同じくプロ集団での試用試験を受けました。先の経験から少しでも使い易いようにと、駆動装置や使用器具、部品の 改良に取り組みました。6月29日一同泊まり掛けで現地に乗り込みましたが天候が悪く、わずか一日の取り組みでした。下り斜面から沢を乗 り越えて、斜行し、切り株が林立する45度以上の急斜面を上り、フラットな集材場所まで、距離は約130mです。おまけに枝葉からの集材 で、キャップが使えず、太くて強い枝が切り株などに引っ掛かり、その都度邪魔をしている枝を切り取る必要があり、悪戦苦闘しました。予め 切り株を事前処置しておくことが必要でした。今後さらに複雑な地形での現場になるので今回の知見を生かしていきます。
4.竹林プロジェクト、バイオチ クプロジェクト
1.竹林プロジェクト
① 炭化器の改良が進みました。熱変形が小さくなりました。もう一工夫して熱変形の起きないものを開発する予定です。
②「竹炭シンポジウムin茨城」の開催が決まりました。9月3日(木) 午後につくば研究支援センターで行います。駐車場も近くにあります。
2.バイオチク」プロジェクト
プラスチィックは石油由来の利便性の高い材料ですが、廃棄物 となった段階で厄介物となります。21世紀の新技術として、この「石油プラス チィック」を代替する植物由来の「バイオプラスチィック」が登場し、これに転換する動きが日本および先進各国で始まっています。当プロ ジェクトではこれに「竹ナノセルロース」を添加して、強度向上などより高い品質の新素材「バイオチク」を実用化することで、その普及の促 進に寄与して行きます。現在は試作研究段階ですが、この秋に は、成果の一端をお知らせできる様に進めています。
5.藻研究会
東工大助教 石田 忠先生を招いて、ミニ講演を5月26日に実施しました。
先生はメガノマイクロ工学が専 門であり、通常藻、或いは微生物を扱う人と違う考え方をされており、新しいモノが出てくる可能性が在ると感じました。シリコンゴムの狭い 部屋(2~3マイクロ)で シアノバクテリアを培養します。シアノバクテリアは30億年に現れたもので石油を 造った藻です。遺伝子持っているが核の中に収まらないもので(本格的な核が現れたのは20億 年前)裸です。従って遺伝子は傷つき、或いは別の遺伝子と繋がり易い。狭い部屋で培養するから殆どのものは死んでしまいます。しかし30%は油を造って生き延び、その生き延びたものを取り出して培養すれば油が造る事が出来 るかもしれない。新しい油の可能性のあるやり方です。
6.**********ホームページによる情報発信**********
吉澤有介さんに要約して頂いた専門書と再生可能エネルギー関連情報です。
1.「ホントに緑は猛暑を和らげるか」福岡義隆 著2015年6月15日 吉澤有介
2.「ミミズの話」エイミイ・スチュアート著 2015年5月25日 吉澤有介
3.「生命はどこから来たのか」松井孝典著 2015年5月3日 吉澤有介
4.英国のCCS(CO2回収・貯留)の最新状況2015年5月23日 荒川英敏
5.図解「これならできる山づくり」人工林再生の新しいやり方 2015年6月9日 吉澤有介
6.英国の住宅向け再生可能熱インセンティブ2015年5月23日荒川英敏
7.**********10.世界のバイオマス情報**********
1.日本のニュース(日本の 状況に対応した取り組みが進行している)
国家プロジェクトの浮体 式洋上風力発電プロジェクトで、現行の2MWに、世界最大の7MW風車を加え、9月には試験運 転が始まる。日本の地熱発電が、現在の380 MW から、2030年には1,230 MWに増強する計画(経産省)。また、NEDOの支援で、IHI、神戸大学、株式会社ちとせ研究所が鹿児島市に1,500㎡の微細緑藻ボツリオコッカス栽培用の研究池を構築。藻の安定栽培とコスト低減 のための研究開発も行う。
化石燃料では、日本で自 前の資源としてメタンハイドレートを海底から発掘する世界最初の計画が石油天然ガス・金属鉱物資源機構により進められている。埋蔵量は膨 大で、日本の100年分の天然ガスを供給できるという。
2.たとえば、ジョージア大学で、木の遺伝子Gaut 12.1の操作により成長が促進され、糖を保存している細胞壁成分の生産を低下し、細胞壁が破壊しやすくなることを発 見、アリゾナ州立大学は藻の選別評価、遺伝子的改善、バイオリアクタの最適設計、藻の収穫、脱水、乾燥など、基礎から高度技術の開発まで 多面的な研究開発を続けている。
3.木質バイオママスの生産と生態系の調和が必要
エネルギー源としての木 質バイオマスの供給可能であるが、無分別に木を伐採すると生物の多様性と生態系が侵され、森が提供するサービスが損なわれる。これを避け るには森の管理を抜本的に変える必要があり、それには政策的な実行が必要である。