ロンドン便り その2
先日、ロンドン在住の孫たちを連れて近くのPriory Parkと言う公園で行われたSteam
Fairを見て来ました。
Steam Fairとはいろいろな乗り物の動力をSteamつまり蒸気機関を使っているのが特
徴で、今回見聞したCaters Steam Fairと言う英国で現存する最大のSteam Fairで15の
乗り物の半数は石炭を燃料とするStem Engineで、残りは自家発電装置を搭載した電
源車からの電気を動力としていました。
今時この様なSteam Fairが興行として成り立つのが不思議に思えてなりませんでした。
聞くところによりますと4月から10月までの週末の金曜日の午後、土曜日、日曜日の
2日間半の興行で英国各地を巡っておりPriory Parkには毎年7月に来るとの事でした。
受け入れの公園には、公園を管理している自治体によって興行者の為の立派な上下
水道や電気の設備が準備されていました。
15の全ての乗り物が時代物ばかりで、回転木馬はなんと1895年製、Steam yachtと呼
ばれている大型の乗り物は1901年製、そしてこれらの乗り物を興行が終われば分解
して次の興行地に運ぶトラック、バン、トレーラーもビンテージ物ばかりで1932年
製のバン、1944年製のトラック等々20台近くの機動力にも驚きを隠せませんでした。
乗り物類が長持ちするのはきっと常に組立と分解を行っているので不具合の箇所は
直ぐに判り、手直しや部品交換で対応しているのではないかと思います。
ビンテージのトラック等もきっと専任の整備士が毎日点検を欠かさないのでしょう。
普段のロンドン北部のPriory Park
乗り物は一人2~5ポンド(260~650円)会場内の賑わい 1895年製のSteam Engineで動く回転木馬
回転木馬の一世紀以上も動いているSteam Engine
(圧力計、水位計、石炭投入口が見えます)
1901年製のSteam Yacht(スチームヨット)と呼ばれる大型の乗り
物、中央に蒸気機関車風のSteam Engineが見えます。
機動力の一部のビンテージトラック
ビンテージトラック ビンテージトレーラー
従業員用のビンテージキャラバン
ハイテクを駆使したデイズニーランドの様な大型のテーマパークとは比較は出来ま
せんが、年に一回、身近な公園に普段着で行ける乗り物施設が登場する訳で、親子
連れにとっては「古い物でも大切に手入れえをすれば長く使えるんだよ!」と教え
る事が出来、また年配者もきっと子供の頃から慣れ親しんだビンテージな乗り物や
車等にきっとなつかしさを感じるでしょう。
大震災後の日本、今こそこのSteam Fairの様なコンセプト必要ではないでしょうか。