ロンドン パラリンピック2012が開催 2012年8月30日 荒川英敏

  ロンドン便り その19
     このところロンドンは涼しい日が続いています。昨晩は14まで下がりました。感じとしてイギリスの夏は終わり、一気に秋に向かいそうです。道の木々が色付き始めて、なんとなく落ち葉が目立ち始めました。

 昨夜、ロンドンパラリンピック2012の開会式が夜8時半から始まりました。ロンドン五輪と同様に大変な仕掛けで、冒頭にイギリスの著名な車椅子の科学者ステイーブン・ホーキング博士も登場してコンピューターによる合成音で語りながら宇宙のビックバンの模様を取り入れた素晴らしい演出でした。その後、仕掛け一杯の歌や踊りのショーが続き、零時ピッタリに聖火台に点火されました。
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   登場したホーキング博士(Webより)

 点火の前に、空中から先のアフガニスタンとの戦闘で両足を失った兵士が聖火を持って降下し、全盲のサッカー選手に聖火は受け継がれ、最後に聖火台に点火した方が1960年のローマ五輪と同時開催された、最初のパラリンピックでイギリス人として初めての金メダリストになった両下肢が不自由な元アーチュリー選手で御歳90歳のマーガレット・マーハン女史でした。

 マーハン女史が点火したペタル(Petal)と呼ばれる花びらに相当するもので、参加国数と同じ166本のペタルに火が移って行き、やがて全てのペタルが束ねられ大きな聖火となりました。

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 車椅子のマーハン女子による聖火台への点火の瞬間(Webより)

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参加国数と同じ166本のペタルが束ねられ大きな聖火となった瞬間(Webより)
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  フィナーレを飾る聖火とスタジアム上部からの無数の花火(Webより)

  パラリンピックはロンドンから西70kmにあるストーク・マンデビル病院で、もともと、第二次世界大戦で負傷した軍人のリハビリを兼ねての競技大会が1948年のロンドンオリンピックの開催日と同じ日に行われたのがルーツだそうです。

 会場のメーンスタジアムは8万人の大観衆で埋まり、先のロンドン五輪同様にイギリス人の関心の高さと、演出力のすごさに又々感激でした。初日でイギリスは既に金メダル2個、銀メダル3個、銅メダル2個計7個で、メダルラッシュが始まっています。

 日本はまだメダルがありませんが、有力なメダリストが沢山いますので、今後の活躍を期待しましょう!(了)

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