ロンドン便り その28
英国の東部、サフォック州沿岸から26km沖合グレイターギャバードと呼ばれる洋上風力発電エリアで、洋上面積112k㎡に104基の洋上風力発電機が設置されました。更に2017年に完成予定の、隣接する洋上面積35k㎡のギャロッパー洋上風力発電エリアの36基が稼動すれば、この地域の洋上風力発電機は合計140基となります。その建設費用は£1.3B(約2000億円)、合計の最大発電量は500MW、約53万世帯へのクリーンな電気の供給が可能となる大規模洋上風力発電です。
マイケル・ファロン大臣は、「英国は現在、洋上風力発電では世界のリーダーです。将来この分野で発電量を増やし更なる発展を期待している」と述べています。
固定式洋上風力発電の基礎部 設置中のタワーを載せる巨大な基礎部
工事中の固定式洋上風力発電 設置完了後の固定式洋上風力発電
上記のイラストの説明
① 洋上風力発電に係わっている雇用数は4,000人だが、2020年には30,000人となる。
② 洋上風力発電は、2020年まで、毎年£7,000B(約1兆円)のビジネスを生み出す。
③ 英国の洋上風力発電量は、2010年に比べ、2012年は倍増している。
④ 2012年現在、英国の洋上発電量は3,000Mwで、世界一である。2位はデンマークで920MW、3位はベルギーで380MW、4位はドイツで280MWとなっている。
日本も海洋大国です。洋上風力発電は大きなポテンシャルがあるはずです。しかし日本近海は深いので、固定式よりもお得意の造船技術を駆使して造る浮体式が有利かもしれませんね。
7月から福島沖で始まった浮体式洋上風力発電の実証試験に期待したいですね。(了)