未来共生セミナー参加 2013年12月14日 岩田頼次郎

      「森林編」森を守る 地域を生かす 

20131212日 日経エコロジー主催セミナー

場所:東京コンファレンスセンター・有明 

主催者の冒頭発言: 「森林のセミナーを開くとごらんのとおり皆さん関心が高くてたくさん集まるんです。」

会場は補助席までいっぱいでした。この中で三井不動産の方の話に特に感心しました。
これが「教育の成果」だと思いました。
今から56年位前の講演会で「子供たちや大学生そして企業まで幅広く森林教育を実施している。この効果は近く出るはず。」 と聞いたことがあります。
今回の三井不動産の話がこれだと思ってうれしくなりました。以下その要約です。

同社は北海道を中心に4,950万ヘクタールの自社林を持っており民間の保有森林面積No.11の広さだという。ここ10年ほど社員に「環境植林研修」を実施している。全6回で延べ200人が受講し、その成果が表れてきている。

ここを卒業した女性が、同社が開発中の「柏の葉スマートシティ」のフローリングに国産材を使えないかと考えた。できればあの北海道の森林のものをを!!
 それまで国産材フローリングの量産品はなかった。そこで国産材フローリング開発の研究を重ねていた2社と共同研究を重ねて、このプロジェクトのフローリングを国産材に切り替えることに成功した。名付けて「スマートフローリング」。スマートシティ賃貸マンションすべてにこれを採用し2014年4月から順次開業していく計画だという。賃貸マンションのエントランスロビーの内装にもこれを使うという。

“スマートフローリングプロジェクト”は2012年のグッドデザイン賞 受賞した。

うれしい話ではありませんか。発表の同社環境推進室の方も「森林保護」は木を切らないことかと思っていたが、木を有効に活用することが「森林保護」なんですねと。

日本の森林の先行きはまだまだ暗いものがたくさんありますが、この話のような教育効果で明るさも見えてきました。特に木材の下流に位置する方々の考え方が変わると効果が大きいなと思いました。(完) 

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