昨日、[ねりまサイエンスカフェ]で、千葉大学園芸学研究科の加藤顕博士の「緑の質を測るレーザーを用いた最新研究紹介」を聴いてきました。たいへん面白かったので紹介します。加藤先生は筑波大学生物資源学類卒業後、東京大学農学研究科で修士、ワシントン大学大学院で博士、2009年より千葉大学助教をされています。主な専攻は、森林リモートセンシングで、今回はレーザーによる、森林バイオマス量を測定する新技術のお話でした。その高解像度ライダーの研究では、2008年度アメリカ写真測量学会から賞をもらったそうです。講演内容は、リモートセンシング全般の話題から入りましたが、核心の「レーザーによる森林バイオマス量の測定技術」については、ネットに詳細が載っていたので、そちらを紹介しましょう。
http://www.env.go.jp/houdou/gazou/12772/rf-1006.pdf
http://www.esrij.com/industries/case-studies/34958/
講演のあとで加藤先生にすこし聞いてみました。現在のところ、地上レーザーで周辺の600m範囲の森林測定ができるそうです。車載して林道を走ればかなりの面積をカバーできます。ただ空中からの計測はまだできないとのことでした。低空のヘリからならできそうに思いましたが、日本の急峻な山では危険なのかも知れません。レーザーによるバイオマス量の計測では、範囲内の樹木はすべての樹幹の材積まで分かるそうです。
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この装置を使って、日本中の林道、作業道を走ってもらい、伐採をするべき林地と優先度を判定出来る様にしたら、林業界に大きな貢献をするものと思われます。
なお、林道、作業道もない地域には、リモコンのヘリコプターで作業をできるか、検討をしてみてはどうかと思います。危険性が除去出来ない場合には、当方の研究課題である[リモコン飛行船]による方法も、将来は考えられます。 渡辺正樹