場所:千葉県君津市三井物産の亀山の森
5月29日(曇り)準備の日
参加者: 三井フォレスト社 吉田部長以下5名、K-BETS7名+鴨下さん
主な作業の内容は「トラックによる機械設備の搬入、設備の配置と伐倒した木材の位置調整、システムを使った集材作業と運んだ木材の積み込み」を行った。終了後には明日の見学会を見越してチェーンを撤収する所まで。
具体的な作業内容は
・チェーンを連結管を使って繋いでいく作業は馴れると特に問題は無かったが本番の見学会の時ピンが小さく老人には大変な作業だとの指摘があった。
・チェーンを引き上げて敷設する作業は傾斜が緩い事もあってスムーズにできた。
・伐倒した木材の向きはチェーン軸に対して45°以内に収める必要がある。倒す木の方向をコントロールする技術を鴨下さんがフォレスト社の人に丁寧に教えていたが極めて重要な事柄である。
・角度を調整するのはボートウィンチを使ってワイヤーで行うが鴨下さんの技術を学んで昼過ぎには非常に能率が上がった。
・切株が適当にあって2本のチェーンが交差するような場面は無かった。しかし一本の高い株にキャップがまともにぶつかりキャップを結んでいるワイヤーが切れてしまうトラブルがあった。キャップは実にうまく株をよけて進んでくれるが背の高い株は逃げ切れない場合がある。15cm以内にするといった株の高さ規制が必要である。
・到着した木材をボートウィンチで斜め前方に引きだして積み込むようにしたが長すぎて樹冠部分の処理に困った。このため本番の材料は一律13mにカットして搬送することにした。樹冠が付いていると地面から浮くのかセンタリングがうまくいくが無いと敏感になり少しの傾斜でも下がっている方向に流される傾向があった。
・全体としては作業がスムーズに進行しキャップ付きの木が10数本準備できた。傾斜を考慮してキャップ抑えの玉は使わなかった。今までの中で最も良い準備作業ができた。
5月30日(雨時々曇り) 緑の募金の支援を受けた最終回、第4回Kシステム体験・見学会
生憎の雨模様の中10時より亀山の森にて実施しました。26名の体験・見学者を迎え、作業の実行を担当された三井物産フォレスト6名、K-BETS関係者14名の総勢46名で会を盛り上げることができました。準備は前日までに充分済んでいたのですが傾斜が少なく集材の実演には物足らないのではないかと懸念していました。やってみるとこれが却ってって幸いでした。見学者が下から上の伐採現場まで自由に行き来できるのでシステム全体のポイントを充分学ぶことができたからです。吉川K-BETS理事長の挨拶の後米谷さんの司会の元で体験会が始まりました。チェーンを連結することから体験会を開始。20mとか40m長さのチェーンを袋に入れて運びますが現地で繋ぐと200mのチェーンも簡単にできます。時間節約のため1ケ所のみトライしました。次は現場にチェーンラインを敷設する作業でキャップを付けたチェーンをボートウィンチで引上げ固定滑車にセットする。ラインの運転開始、チェーンを駆動して早速1本を引っ張る。
非常にスムーズに木材を下に降ろすことができた。その後連続してチェーンに繋ぎこみ1時間に9本の木材(13m長さ)を連続搬送する場面を見せることができました。上のウインチを使った取り込み作業、下での取り外した後での積み込み作業にボートウインチがいかに良く働いているかが皆さんに理解できたと思います。質疑応答も現場を歩きながらできるので、お互い満足できる見学会になったのではと思います。普及会を進めるにあたって急斜面の動きは動画で見、見学・体験学習の場は平坦に近い所が良さそうです。山ヒル対策は木酢液を足元に塗って対処しましたが数名の方は身近で経験してしまったようです。見学者は千葉県から多数、特に女性の方の参加者が目立っていました。過去の見学会についてはホームページ「活動ファイル」のカテゴリー「木材の収集システム」を参照下さい。
当日の模様を写真でスケッチしています。photono4.pdf
体験・見学会の準備から後片付けまでのメモを参照できます。sagyonaiyoun04.pdf
当日問題になった千葉のヤマヒル防衛の新聞記事yamahiru.pdf 参考にしてください。
搬送した木材の容量とタイムスタデーなどtaikenkai_data.pdf 参考資料