皆さま
速水さんが「日本林業を立て直す」と題する本を出版されています。ざっと読んで私のコメントも入れています。http://www.kuramae-bioenergy.jp/k_column/?p=241
同じ尾鷲の山を舞台に小説家三浦しをんが「神去なあなあ日常」という都会の若者が1人で山に飛び込み林業に取り組む姿を扱った小説を読みました。たくさんの人からヒヤリングしてまとめたもので山仕事と神と祭りがふんだんに盛り込んでいます。「林業って面白い ー 山の時間は百年単位で流れる」面白そうなのでつい買って読でしまいました。 :福島
福島様
良い本をご紹介戴き有難うございます。今朝の日経にも書評がでていました。著者の速水氏の問題点の指摘と福島さんの感想には全く同感です。最近出席した里山ルネッサンスでも需要家のウィンは何なのかが取上げられていました。供給者側のコストダウンだけでは安値競争からは抜けられないとの指摘です。私はここ数年スイス、オーストリアアルプスのトレッキングに出かけていますが、あの辺りの民家の多くは木造ですし、家具調度品にも木材がふんだんに使われています。暖房用の燃料は薪が中心で薪ストーブは装飾品の一部となっているようです。この為かあちこちに大小の製材所をみかけました。需要と供給の間を繋ぐ流通のポイントになっているようです。需要家と供給者のウィンウィンが成立している例ではと感じました。
日本の林業もかってはこうではなかったのでしょうか。スイス・オーストリアで成立していて日本では上手く行かないはずはないと思うのですが、国策だよりだけでなく皆で考えて行かなければならない問題です。
長い時間を要すると思いますが、弾みをつける為の一役を担えればと思っています。もう一つのお勧めの「神去なあなあ日常」は大分前に単行本で発売になった時に読みました。著者の三浦
しおんさんはかなり良く調べたようで、山仕事の大変さが、その場にいるような臨場感があり、年の差を忘れて見事に感情移入させられました。好著です。ついでながら、著者の最近作「舟を編む」は辞書編纂に関わる作品でこれまた評判が良いので読もうと思っています。
アルプス地方の林業に関係ありそうな写真を数葉添付します。
ミューレンの民家 木造ロッジ・床下には薪
レストランの薪ストーブ 活躍する林業機械
土場(仮置き場所) 製材所
この辺りでは木造住宅が多く、きちんとメンテナンスされていれば、耐用年数も十分長いようです。:吉川