竹炭の土壌改善効果が素晴らしいのに農業専門の学者や農業試験所、炭に関する文献などではそれほど高く評価されていない。
竹炭の販売費が高額であるため農業用途では関心が薄いとK-BETS関係者は思い込んでいた。
何回か竹炭普及シンポシウムを開いている内に世間の常識「竹炭」は窯を使って長時間かけて焼き上げたものを名付けているようだということが分かってきた。 K-BETSが開発してきた竹を焼いた炭は、この一般「竹炭」とは全く別種類のものであったことが判明した。
炭の呼び方を「ポーラス竹炭」とし、どう違うのかを以下に 解説する。
(1)製造方法の違い
窯焼き竹炭は密閉された容器の中で酸素を断って長時間かけて焼き上げたもので堅炭の状態で仕上がる。ポーラス竹炭(P炭)は開放型で一般的には野焼きに近い方式である。野焼きだと灰になってしまう部分が多くなるので周囲をステンレス鋼板で密閉した新方式を開発した。窯方式に比べ生産性が高く安価な炭を作り出すことに成功した。
(2)違いは細孔の大きさ
竹が持つ無数の細孔に微生物、水、空気、肥料成分等が張り付きさまざまな働きを行って植物の成長を助けている。この孔の大きさが大きい。
この大きい孔が微生物などの付着を活発にしている。しかもP炭は柔らかく小片に砕けるので孔は環境になじんで大きな効果を発揮する。木炭も 細孔を持っているが硬くて割れないので土壌との接触部分が少なく効果的に働かない。
(3)吸水性と放水性
竹炭の保水性は24時間漬けていても130~140%とされているが、P炭は水に漬けた瞬間に反応し数分で200%に達していた。表層部をP炭でカバーすると直射日光を遮ると同時に保水性が良いので鉢植えの水やりの回数を減らせる効果がある。
(4)P炭は細孔が大きい理由
炭化温度が800℃の高温でなされていて窯焼きの700℃に比べて100℃の差がこれにつながっていると思われる。