竹炭シンポジウムの狙い 2016年9月8日 渡辺雅樹 

この度の「竹炭シンポジウム」では、日本の竹林資源を、最も適切に活用する方策として、「竹炭に加工」することで、人の生活に役立つ資源としての利用方策として啓蒙活動としております。
同時に、[K-BETS]の組織の活動目標として、【日本の地球温暖化対策に役立つ技術進化】の活性化を目指しています。
「竹林資源」(ちくりん)は、各地での利用放置によって、公害の様に厄介者扱いを受けますが、日本の気候に適した、「最も炭酸ガス吸収能力の高い植物」です。
この、最高の植物資源を、伐採して、その3分の一を「炭化物」(たんかぶつ)として、人の生活に有効活用することが、21世紀に必要な「温暖化対策には実践的な活動」です。
「竹炭」の活用方策には、いろいろな提案がされていますが、「活性炭」(かっせいたん)の機能が従来から、よく知られています。
この機能では、大変高価な炭化物が従来は主流ですが、今回の安い竹炭ならば、大量に利用ができます。
「土壌改良剤としての機能」は、1980年代に政府からも公認されていますが、主流は「木炭」ばかりでした。「竹炭」は、製造法が「密閉式の竹化炉」では高価になり、とても土中に埋設するなどは、考えられない贅沢であったと思われます。
したがいまして、「竹炭」(ちくたん)の土壌改良効果が、学術的に論じられる事例は、ごくわずかしか見当たらないのが実情です。
その一方では、竹炭の各種の用途が、目に付く商品では「美術品」など、竹の形を残して炭化する、「竹すみ」の分野が、一般の方々には馴染みが深いでしょう。
[K-BETS]の目標とする、大量普及利用は、「たけすみ」の常識を打ち破り、「大量に普及が可能な日常品」」としての、「竹炭」ですので、ここでは、土壌改良の効果を、大学の施設を活用させて頂いて、シンポジウムの開催をお願いした次第です。
もちろん、活性炭としての利用の拡大も重要ですので、シンポジウムの討論でも大いに意見をいただき、説明もしたいと思います。調湿剤としての役割、脱臭剤としての効果も、日常的な利用方法です。
脱臭効果が3週間ほどで機能が衰えますが、使用済みの竹炭を、廃棄物として出さずに、土壌改良剤として、土に混ぜるのが、もっとも経済効果が良い使い方です。
ぜひ、一般家庭の方々には、おすすめくださると、竹炭の利用が拡大して、その上流である「竹林整備、里山整備」が、各地で進み出すと期待しています。

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