滞在先のビクトリア時代のレンガ塀が倒壊 2012年6月28日 荒川英敏

  ロンドン便り その13

 今回のイギリス旅行の直前に、いつもの滞在先の庭にあるビクトリア時代のレンガ塀が倒壊したとのメールがロンドン在住の娘から入り添付された写真を見て驚愕!。幸いにレンガ塀が隣接する集合住宅側の庭の植え込みに倒壊したのでけが人もなくホットしました。連絡を受けた直後に頭に浮かんだのが”これは修復に時間とお金が掛かり、今回の旅行はこれの修復にかかりきりになるのではないか”でした。

 617日朝ロンドンに到着、迎えに来ていた娘婿に、レンガ塀のことを尋ねると、”イギリスは古いレンガ塀が多いので、傾いたり倒壊はよくあることで日常茶飯事だ”と言われ複雑な気持ちでした。 滞在先に到着し、倒壊したレンガ塀の被害状況を点検、倒壊の被害は滞在先を含めて両隣にもまたがっており滞在先の倒壊に引きずられて左隣が塀の面積の約5%、そして、右隣が塀の面積の80%も倒壊させており、自分の所だけでなく両隣の塀の修復まで責任を負いそうな気配です。

 イギリスにはThe Party Wall Act(境界線に関する法律)があり、レンガ塀、垣根、生垣等での境界線を明確にし、もめ事を事前に防ぐ目的だそうです。これによりますと滞在先のレンガ塀の場合は隣接する集合住宅のレンガ塀の一部を兼ねているので、まずは修復費用は折半なので負担は少し軽減されそうです。

 しかし、驚いたのは修復の見積もりに来たBrick Layer(レンガ積みの専門業者)からこの種の古いレンガ塀は、環境と景観を守るためオリジナルの状態に復元することが条例で義務付けられており、そのため倒壊したレンガを再利用し不足分はオリジナルに近い色のレンガを補充する”とのことでした。自分で勝手に好きな塀を再構築することが出来ないのが、いかにもイギリスらしいですね。

 この後、2~3社からの相見積もりが出来次第に、隣接の集合住宅の管理組合と業者の選定を行わねばならないが、なにしろSummer Holiday シーズン真っ只中なので思うように目指す人と会えず、とにかく時間が掛かりそうで滞在中に復元が可能かどうか気がかりなところです。

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    奥に見えるのが倒壊前のビクトリア時代のレンガ塀

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           倒壊後のレンガ塀

 

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